04プロサーフをへし折ろうとしたそいつは
86cmの大真鯛そして二枚のタマミ


今年最終の遠征ということで行った伊豆大島
「できれば正月用のにらみ鯛が釣れれば良いね」
と家人に送り出されて出掛けた。
毎度の来島通りスーパーにて食料と飲み物を買い
レンタカーを駆り一路島南部の港へ。
16時30分頃現地到着、釣り場には先客が居たため
少し下がった所で安全装備を完全着用し3本竿を出す事にした 。
釣り始めて間もなくフライパン大のエイが入れ食いとなった。
普段なら諦めモードに入りかけていただろう。
しかし今回はいつもの倍の餌を持参しているので心配なし。
ジャンジャンキャストを続ける中、
19時40分頃堤防の基礎際にキャストした竿先が
「コン、コン」と揺れ、次の瞬間
ドラグフリーにしていたリールが「ジャ〜〜〜」と大鳴きする。
ラインの出が収まった時
03パワーエアロのツインドラグをロック「ウォリャ〜!」。
渾身の力で合わせを入れフッキング完了「よし!来た!」
すると今以上の速さでラインが出て行き「ギュ〜〜ン」と唸った。
竿が「ギシギシ」と音を立て、
締めたドラグが「チリチリ」と滑った。
何度となく竿が伸されそうになり
海に引き込まれるのではないかと思うくらいの引き。
その後約10分程の引っ張り合いの末海面に姿を見せたのは
超怒級のピンク色の奇麗な魚体の「真鯛」
タモ入れの際余りの重さに網が壊れてしまったが
何とかランディングが出来、早速全長を計ると86.5cm(8s)。
釣り上げた後、疲労困憊、息も絶え絶えであったが
まだ餌の岩イソメが500g以上も残っている。
おまけに船の時間までは12時間以上有る。
とりあえず釣友に勝利のメールを送りお茶で喉を潤してから再びキャストをする。
お祝いの電話をもらい話をしている最中
沖合に遠投していた竿のドラグが突然「ジャ〜〜ッ」と鳴き
先程の真鯛とは全く違うスピードでラインが出て行く
「ごめん、アタリが来た!また後で」
携帯電話を放り投げその竿まで駆け寄るが
まだラインが出て行くバラシを覚悟で
再度ツインドラグをロック、幸い外れずにフッキング出来巻き上げに掛かる。
先程の真鯛より重量感がないので思いっきりゴリ巻きする。
先程の真鯛との格闘の疲れがまだ癒えないうちのやり取りのため
足や腕がガクガクと震えが来ている。
しかしこのままでは相手に主導権をとられてしまうので
我慢、あと「30m位で魚の姿が見えるかな?」
思った時手前の基礎に向かって突っ込んで行く、
高切れ覚悟でさらにゴリ巻きする。
何とか基礎際をクリアしとうとう相手も
疲れが出たと見えて青白い魚体が見えて来た。
「タマミ(浜笛吹)かな?」ユラユラと海面に姿を現した相手は
観念したのか胸びれを海面に向けてヒラヒラさせている。
先程の壊れたタモでランディング、
無理をしたため今度はとうとう柄まで折れてしまったが
何とか陸に上げ計測すると浜笛吹(70cm、4.6kg)
2度の格闘でもう足も腕もガクガクです。
「しかしこの日は神掛かっていた」
その後何度もアタリが有り、
4度根に入られて仕方なく仕掛けを切った事も有ったが
またドラグが大鳴きした。
もうこれは拷問の様です。
やっとの事で根から引きずり出した浜笛吹を86cmの真鯛を釣り上げた余裕か
タモが使い物にならないため
ハリスを掴んでランディングした(68cm4.2kg)これで浜笛吹2匹を連続で追加、
他の竿には海緋鯉(40cm)、フエダイ(28cm)も掛かり
生も魂も尽きたため納竿とした。
その後は近くの駐車場に車を停め日帰り温泉が開く時間まで仮眠。
朝食、入浴を済ませ船に乗り込む。
前回の式根島の釣行後「確実に獲れる釣りがしたい」と言っていたのが現実となり
今年は充分な結果を出すことが出来た。
今後は更に上を目指していくことを目標に決め島を後にした。